未来会計図で事業構造の理解は深まりましたか?
では、新しい事業年度で目標とする売上高を設定する前に、最低でもいくらの売上をあげなければいけないのかを把握しておきましょう!
最低限の売上とは、赤字でもなく黒字でもない状態=経常利益が0円という意味です。
これを損益分岐点といいます。
会社を経営していくうえで、赤字でもいいやなんて考えの社長さんはいないと思います。
では黒字にするためにはいくらの売上が必要でしょうか?
この未来会計図で計算してみましょう。
この図は差し引きで数字が算出される仕組みになっています。
売上高 - 変動費 = 粗利益額
粗利益額 - 固定費 = 経常利益
といった感じです。
ということは・・・
経常利益 + 固定費 = 粗利益額
粗利益額 + 変動費 = 売上高
この算式もご理解いただけますね?
また、事業構造を把握できていれば変動比率、粗利益率もあらかじめわかっている状態になるかと思います。
その場合には
売上高 × 粗利益率 = 粗利益額
逆算もできますので
粗利益額 ÷ 粗利益率 = 売上高
が計算できると思います。
では、損益分岐点はいくらでしょうか?
上記の表で粗利益額を求めると
0円(経常利益) + 12,000,000円(固定費) = 12,000,000円(粗利益額)
次に売上高を逆算すると
12,000,000円(粗利益額) ÷ 60%(粗利益率) = 20,000,000円(損益分岐点売上高)
この様になります。
この会社は最低2,000万円の売上が必要なんです。
では、この売上高を1ヵ月ベースにすると1ヵ月あたり167万円の売上が必要です。
社員が3人であれば1ヵ月の間に1人あたり557,000円の売上を稼げればいいんです。
これを1月の営業日数22日とした場合、1日あたり約25,000円の売上があがれば損益分岐点に達します。
1日25,000円。
具体的な数字があればその日やるべきことが明確になるはずです。
そんな目標設定のアドバイスをさせていただいております。