戦術の前に
最近は、SNS、BtoB、BtoC、、PLC、サブスク、インバウンドマーケティング、クラウドソーシングなどなど、横文字をよく耳にします。
これらは経営手法やビジネスモデルの例ですが、活用する土台として大切なものが理念、ビジョン、戦略なんです。
流行りの横文字で経営を円滑にしていこうと考えても、そもそもの土台ができてなければ意味がないのです。
理念
我が社の社会に対する根本的な考え方
誰のため、何のため
→なぜその仕事をやっているんですか?なぜその商売なんですか?なぜこの地域でやっているんですか?なぜこのビジネスモデルなんですか?なぜこの事業を立ち上げたんですか?なぜこの事業を引き継いだんですか?
ビジョン
我が社の使命が実現した時の状態
→その想いが実現した時、お客様や地域や業界などなどがどうなりますか?
戦略
我が社の方向性・順番・お客様に選ばれる理由・ライバルとの差別化
→なぜ、他と違って御社なんですか?
市場を知る、お客様を知る、お客様の悩みは?その悩みに対して何ができるの?ライバルはどのような対応をしてるの?
どんな長距離を走るにしても、1歩目があります。
その1歩目の方向性が間違っていたらゴールは遠のきます。
土台を大切に。
未来会計図で戦術のアドバイスをさせていただいております。
評価制度の効果
社員のモチベーションが低いことに悩み、100万円かけて評価制度を導入したが、半年経っても社員のモチベーションに変化なし。
こんな経験をされている社長さんはいらっしゃいませんか?
ズバリ!評価制度は社員のモチベーションに直接的な影響を与えません。
評価制度は間接的なものなのです。
社員のモチベーションが高い企業と低い企業とを3年間ヒック研究した結果、人事制度や給与制度はほとんどモチベーションに影響を与えないことがわかりました。
では、何が影響を与えるのか?
リーダーの人格です。
経営者や上司への信頼が薄れた時に最もモチベーションが低下することが判明しました。
そんな制度を作るのかではなく、どんなリーダーがいるかが大事であって、経営者が自分自身を変えず自分以外のものをいくら変えても会社は良くなりません。
ここで考えられるのは2代目問題。
事業を承継する際に、社長の息子が適任なんでしょうか?
会社内で多くの部下から信頼を得ている人を後継者にするべきではないでしょうか?
息子さんを2代目にすることで、社員のモチベーションは低下しないでしょうか?
社長の息子さんが後継者という事が間違っていると言っているのではありません。
会社をうまく運営していくうえで、社員のモチベーションは大切です。
そのモチベーションをキープできる人材は誰なのか、しっかりと見極めてください。
経営計画書で社長の思いを伝えましょう!
セミナー参加
最近思うように売上があがらない。
原因は営業力。
そこで、社員教育に力を入れ、社員にセミナーを受けるようにした。
しかし社員の士気は下がり、売上は上がるどころか下がってしまった・・・。
こんな経験ないですか?
これは、ある程度軌道に乗っている会社がよく陥りやすいパターンです。
なぜ士気が下がったのかわかりますか?
『何のために』という使命感・理念を共有できていないからです。
セミナーを受けて、売上上げても自分の給与は上がるの?
頑張って儲けたところで、いい思いをするのは社長だけでしょ??
研修に回すお金があるなら、給与や賞与が少しでも増えたらいいな・・・、なんて思われていては士気が上がらないのは当然です。
社長は、会社を存続させたいとお考えでしょうが、社員は頑張ったらどうなるか(=未来像)を知りたがっています。
なので、社員が頑張って利益が増えた場合にどのような恩恵があるかを文章にして共有しておく必要があります。
会社も良くなり、自分も良くなるという事を伝えるのが大切です。
経営計画書の作成をサポートさせていただいております。
財務体質
家賃の支払いがもったいないと思い、約5000万円の借り入れをして土地を購入。
これで家賃分の利益が出ると喜んでいたのだが、気づけば預金残高が減少している。
こんな案件、よく耳にします。
原因は、利益が増えたことにより、税金も増えます。
そして、多くの人が勘違いしているのですが、借入金の返済は経費ではありません!
借りたものを返しただけで、経費とは違うんです。
前の記事でも書きましたが、不動産に手を出すのは、慎重にならなければなりません。
まだ、製造会社で、工場を作って製品を増産するというのであれば話はわかります。
工場は利益を生み出す源泉となるからです。
でも、本社を建てても、賃貸で借りていた時期に比べ、新たな利益を生み出す源泉とはならないのはおわかりいただけると思います。
利益を生み出さないものへの投資がいかに無駄かは想像つくのではないでしょうか?
絶対に本社を建てないでくださいという話ではありません。
財務体質がしっかりしているのであれば、そういった投資をしても問題ないでしょう。
では、しっかりした財務体質とは?
多くの経営者が損益計算書で判断してしまっています。
今期は利益が出たから、我が社は儲かってる!といった感じで。
実際見るべきは貸借対照表です。
現金預金がいくらあるか把握していますか?
期首の現金預金残高より、期末の現金預金残高の方が多いですか?
そして、現金預金は資産全体の何%を占めていますか?
自己資本比率は何%ですか?
この数値を見て、財務体質がいいかどうかを判断すべきです。
そんな判断のサポートをさせていただいております。
中小企業はお金が大事
節税のお話です。
決算を直前に控え、1000万円の利益が出ているとします。
税金を試算すると300万円ですと言われました。
ここで、多くの経営者が『そんなに税金払いたくないから、なんか節税はないですか?』と聞いてきます。
もちろん、立場上できる限りのことはさせていただくのですが、間違っても稼がない資産への支出はやめてください。
利益でてるから土地買おう!というのが一番よろしくないです。
土地を貸して、かなりの賃貸収入が見込めるならいいかもしれませんが、土地は減価しないため経費にはなりません。
ただ単にお金が土地に変わっただけ。
納税は300万円で変更なしです。
事業に使うからパソコン買い換えるとか、デスクを新しくするという話もよく耳にします。
買い替えの時期であればもちろんいいと思います。
でも、そこまで必要ないのに買い替えは・・・。
例えば、パソコン25万円のものを4台買って100万円支出したとします。
全額経費にできたとして、利益が900万円になります。
納税は270万円に。
30万円を減らすために100万円支出したんです!
利益が全部現金回収できているという前提でお話すると
節税前:
1000万円(利益)-300万円(税金)=700万円(現金残高)
節税後:
1000万円(利益)-100万円(パソコン代)-270万円(税金)=630万円(現金残高)
節税目的で支出したのに、現金残高は減少するという不思議な現象に。
経費をつくるにはお金の支出が必要です。
すると現金残高も当然減ります。
今回のパソコンは、全額経費にできるという前提だったので、多少は効果があるのかもしれませんが、これが車や建物のような減価償却資産では話が大きく変わってきます。
下手な節税を考えるより、あるがままの納税をする方がよっぽど現金が残ります。
中小企業はお金が大事!
どんなに赤字でもお金があれば倒産することはありません。
大企業には大企業なりの経営があり、中小企業には中小企業なりの経営があります。
中小企業は持たざる経営を心掛けてください。
建物や車に投資するのは、安定資金が貯まってから考えるべきです。
持たざる経営?安定資金?
そういった疑問を、月次決算でお教えします。
利益が大切です
中小企業を経営していくうえで、ありがちな勘違い。
広告宣伝費を増やし、営業マンに高いノルマを課し新規開拓をさせた。
一年後、売上は前年比110%を達成。
しかし、去年以上に経常利益が減少。
売上至上主義とでも言うのでしょうか?
売上高ばかりを気にしているのは間違いです。
売上をあげるため、過剰な広告宣伝費を支出したり、人件費がかかり過ぎたり、値引きをすることによって販売数を増やしたり・・・。
広告宣伝や人件費は増加する売上を超えてはいけないですし、その増加を粗利で賄わなければなりません。
また、値引きに関しては粗利率を下げてしまうため、稼げるべき利益を手放しています。
目標は売上ではなく粗利益額!
前年比で増加を狙うべきは粗利です。
この考え方を共有すると利益が稼げます。
そのためには自社の事業構造をしっかりと把握しておく必要があります。
未来会計図では自社の事業構造が一目瞭然です。
どこに手を打つべきなのかが月次決算で理解できます。
中小企業の経営をサポートさせていただきます。
新商品・新事業の開発
会社を守り、社員を守り、社員の家族を守るためには高収益型の事業構造が必要です。
薄利多売の戦略もあるかもしれません。
しかし、弱者の取るべき戦略はそこではありません。
本業をどう伸ばすべきか?
アンゾフのマトリックスから
① 現在の市場に新商品を投入する
↓
② 現在の商品を引っ提げて新市場に進出する
↓
③ 新商品を開発して新市場に乗り出す
上記がやさしい順です。
新商品・新事業の開発は『易より難に入る』の原則に従って考えるのが得策
難しいことに手をつけないで、順番を守りましょう!
いきなり新商品を新市場に投入することが、我が社の革命だと考えてはいけないのです。
現状を打破するため、最初にやるべきは新商品の開発をして、現在のお客様に販売すること。
そして、現在の商品を新市場に販売すること。
この際には単独でチャレンジするのもいいですが、市場を調査し、誰と組むとお互いのメリットがあるかを考え、組むべき仲間を見つけることも重要です。
その後、新商品を新市場へ!
未来会計図で御社の事業構造を詳しくご説明します。